電子レンジの意外な“タブー”って?
仕事に忙しく、自炊はほとんどしない…。そんな一人暮らしのR25世代に必須の家電といえば、「電子レンジ」を想像する人も多いのでは?
電子レンジを使う際の注意として、「卵を温めてはいけない」というのは有名な話。真偽のほどを確かめるまでもなく、ネットで検索すれば、レンジのなかで卵が派手に爆発する動画を見ることができます(当然ながら危険なので、真似はしないようにしてください)。
ネットの情報を中心に調べていくと、イカや銀杏など「皮や殻がある食材」をレンジで温めると、内部の水分が膨張して、破裂する可能性があるため危険!とのこと。これはよく分かるのですが、同時に「危険ではないはずの食べ物をほんの少量、温めようとしただけなのに、火が出たことがある(らしい)」という話が、けっこう出てきます。
これって偶然? それとも何か理由があるの? 神奈川工科大学創造工学部ホームエレクトロニクス開発学科で助教を務める、三栖貴行先生にお話を聞きました。
「これにはきちんと理由があって、ほんの少量”というのがポイントだと考えられます。電子レンジは、電波(電磁波)で水分子を振動させて、ものを温める機械。加熱物が少ないと、電波が集中してしまい、発火や発煙に繋がることがあるんです。実はこれ、レンジの説明書にも書いてあることなのですが、兵庫県立健康生活科学研究所が昨年実施したアンケート調査によれば、75%以上の人が『知らない』と答えたそうです」
全然知りませんでした…。具体的には、どれくらいの量だと危険なんですか?
「どんな食材でも100グラム以下の量で加熱するのは、避けた方が安全です。また、レンジはきちんと掃除しておかないと、食品カスに電波が集中し、火花が散って発火したり、そうでなくても老朽化を早めることがあります。パッと見て“汚れている!”と分かるような状態になる前に、掃除しておきたいところです」
自炊はせず、タバコも吸わない人でも、電子レンジが原因で火事になってしまうことも考えられます。まだまだ空気が乾燥する季節、誤った使い方をしないように注意しましょう。(R25より)
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